子どもと親の野外等での様々な体験活動を創る、島根県益田市のボランティアグループです。
ネイチャーキッズ寺子屋ではこれまで多くの野外体験、とくに食べ物を造る体験を行ってきました。中でも小麦を使った食品加工体験、パンづくり、ピザづくり体験を数多く行ってきました。益田市の国営開発農地でピザづくり体験を行った際、地元にも小麦が造られていること、そしてその小麦を使って、おいしいピザが出来ることを発見しました。そしてさらにその小麦を使い、試しに生パスタを打ってみたのです。パスタ麺はデュラム小麦でないと出来ないといわれていましたが、その小麦なりのおいしいパスタ麺を造ることが出来たのです。
我々は慣例や、よく調べもせず、既存の市販されている材料を用いて、食べ物を造ったりしている。しかし、地元にもそれなりの食材があり、またそれなりの加工を加えれば、十分おいしい食べ物になることに気付きました。地産地消と、安易に言われているほど、実際はその内実について考える機会がないのが現実です。なぜ地元なのか、地元のモノなら何でもよいのか・・・いろいろ考えなくてはならないことは数多くあります。まずはそのきっかけ作りから入らないとダメだと思うのです。
益田にもエコロジー農産物としての小麦がある、そしてその小麦からなんとパスタが出来るんだって!そういうオドロキを通じ、自分たちが普段食べている食べ物について、そして農業について考えるきっかけに、この屋台がなればと考えます。
島根県最西端の益田市、人口も5万とすこしの山陰の地方の街。県内景気の低迷、若者の都市への流出、少子化、過疎化、地域産業の低迷、自治体の財務困窮云々、どこの地方も抱える「問題」がここにも存在します。しかし、「問題」は問題として、そこに生きている市民までもが元気を失っているようではいけません。
益田市も都市化の計画のもと、駅ビルも建設され、市街地の通りも刷新されました。また島根県芸術文化センター「グラントワ」(美術館とホールの一体化施設)も誕生し、町並みは一変しました。これらの施設の建設のあり方に関して、あれこれいうのはある意味容易なことです。そうではなく、益田の街づくりに対して、市民側から前向きな行動がどれだけあったでしょうか。造られていく街に対して受身に行動するのではなく、街はここに住む自らが創り上げていくものではないでしょうか。
我々は屋台という形態をとり、野外、ストリートから益田の街に元気を発信します。屋台を押し、街へガラガラと飛び出します。車で急いでかけぬける街ではなく、人々が街を歩き、立ちどまる街。田舎なんだからそれでいいじゃない、だからゆっくりと流れる時間を楽しもう・・・そんなきっかけにこの屋台がなればと考えます。
パスタの屋台を出したいんですけど・・・保健所を訪れると、担当の方は、そりゃめずらしいですね、前例が全くありませんね~と言われました。たしかに・・・私もパスタ屋台構想を思いついたとき、実際に出来るのかどうか半信半疑でした。でも、いろんな方々と構想を気付き上げていくうちに、私の妄想は夢となり、そして現実となりました。
子どものとき、大きくなったらこんな仕事がしてみたい・・・遊びの感覚で言ってましたよね。大人になり、仕事というのは人生をかけたり、家庭のためにがまんが必要だったり、いろいろと窮屈な想いの中で仕事に携っている人も多いと思います。自分は本当はこんな仕事がしたかったんだ。しかし・・・今や終身雇用の就労システムも瓦解し、「週末起業」などが脚光を浴びるようになり、ひとつの仕事だけに縛られた生活を送るということも少なくなりました。
時にこの地方の街、益田も仕事がないと言われ、ハローワークはにぎわっています。幼心にもどり、もっと遊びの感覚で脳を活動させ、自分のしたい仕事をつくりあげる、そんなことにチャレンジしてみるのもどうでしょう。また、この屋台が、飲食店営業に従事してみたい若者の修行や自分のアイデアを試してみる場であってもよいと思っています。
あれこれアタマの中で考えていないで、やりたいことがあれば、自分の身の丈にあった資本で仕事をはじめてみる、そんな契機にこの屋台がなればと思っています。(iwai)